2023 年 15 巻 3 号 p. 397-400
症例の概要:58歳の男性,臼歯部咀嚼障害などを主訴として来院した.全顎的な歯周疾患と咬合支持不足ならびに顎関節症を認めた.治療用義歯等を用いた予備的治療の後にミリングテクニックを用いた部分床義歯で補綴処置を行った結果,機能的にも審美的にも高い満足を得ることができた.
考察:咬合支持不足ならびに下顎の後方偏位により顎関節症を発症したと考えられた.安定した部分床義歯装着によって,下顎頭位の安定が図られ,また義歯非装着時の審美性の確保も相まって安定した経過をたどっていると考えられた.
結論:ミリングテクニックを応用した部分床義歯で,義歯の安定と良好な咬合関係の確立により口腔関連QOLの向上に寄与した.