2023 年 15 巻 4 号 p. 567-570
症例の概要:患者は73歳男性.上下顎全部床義歯の動揺,審美不良,咀嚼困難を主訴に来院した.上下顎全部床義歯不適合による審美および咀嚼障害と診断した.治療用義歯を用いて顎位の偏位の修正と審美性および咀嚼機能の改善を確認した後,最終義歯の製作を行った.
考察:治療用義歯にて口腔機能を適切に改善後に,機能的要素および形態的要素を最終義歯にトランスファーして製作したことにより,長期的に良好な結果が得られたと考えられる.
結論:本症例において,治療用義歯による顎位の偏位の修正と,審美性および咀嚼機能の改善は,最終義歯装着後の長期的な義歯の安定をもたらした.