2024 年 16 巻 3 号 p. 383-386
症例の概要:患者は63歳男性,義歯が外れやすく上手くかめないこと,見かけが悪いことを主訴に来院された.上顎骨は菲薄であり上顎洞と近接している状態であったため,上顎は全部床義歯,下顎はインプラント支持固定性装置による補綴を行うこととした.修正した旧義歯のコピーデンチャーを使用することにより安定した顎位のトレースが可能であった.
考察:下顎にインプラント支持固定性装置を選択したことにより強固な両側での臼歯部咬合支持を得ることができたと考える.
結論:上顎に全部床義歯,下顎にインプラント支持固定性装置による補綴を行うことで良好な予後が得られた.