2025 年 17 巻 2 号 p. 100-105
インプラント手術は口腔内という狭小な術野に対して多くの器具やインプラント体関連材料の使用する手術であるため,通常の口腔外科小手術よりもさまざまな併発症が起こりやすいと考える.神経損傷や隣在歯根損傷のような完全なリカバリーが難しいものから,出血や骨の火傷,気腫などのようにリカバリーが可能な併発症もある.なかでも手術部位感染(Surgical Site Infection:以下SSI)は早期に適切な対処を施せば,ほとんどの症例においてリカバリー可能と考えるが,インプラント体の脱落や顎骨炎などに移行する場合や治療期間の延滞による人的資源や医療費用の増加も起こるため,可能な限り発症を防ぎたい併発症である.本稿では,インプラント手術に関連するSSIとその後の当院での対応について,これまでの文献も交えて報告する.