2025 年 17 巻 2 号 p. 110-113
症例の概要:患者は65歳の女性,上顎前歯部ブリッジの動揺を主訴に来院した.長期予後の期待できない歯を抜歯し,上顎即時義歯および下顎旧義歯,プロビジョナルレストレーションで咬合の安定を図った後,最終補綴装置を装着した.
考察:補綴前処置により適切な咬合平面を設定したことに加えて,剛性の高い金属床を用いることで,機能時に咬合圧を分散することができたと考えられる.
結論:臼歯部の咬合支持の喪失による咬合平面の乱れを認める症例に対し,予後不良歯を抜歯し,すれ違い咬合となったが咬合平面を是正し全顎的な歯科補綴治療を行うことで良好な経過が得られた.