2026 年 18 巻 1 号 p. 22-27
通院患者を対象としたとき,義歯の製作などによる歯科医療の提供は,患者の主訴を解消し,QOLの改善につながった.一方で,歯科医療の対象を要介護高齢者としたときに,わたしたちは大きな壁に直面した.患者から期待された歯科医療の結果は,『噛めるようになること』であったが,多くのケースにおいて患者が望む結果に導くことができなかった.なぜなら,要介護高齢者の多くが,運動障害性咀嚼障害を呈していたためである.そこで,患者の生活機能に注目し,おいしく,しっかり食べることを目標にした歯科医療の展開を始めた.そこで見えてきた歯科医療のアウトカムは『栄養』であった.そこで,著者たちは,栄養をアウトカムにした介入の方法を探ることになった.