抄録
症例の概要:患者は,咀嚼障害および審美障害を主訴とする57歳女性.不良補綴物および部分歯列欠損による咬合崩壊と咬合高径の低下,咬合平面の乱れが認められた.患者との十分なインフォームドコンセントの後,咬合再構成を行った.本症例は,上顎にコーヌステレスコープクラウンを用いた義歯,下顎遊離端欠損部にインプラントを用い,ブリッジと共に固定性補綴とし,7年間,良好な経過をした症例である.
考察:上顎はコーヌステレスコープクラウンを用いることにより,リジッドサポートによる二次固定効果と咬合面のワンユニット化による咬合力の分散が期待できる.また,下顎はインプラントを用いることにより固定性補綴を可能にした.
結論:咬合が崩壊している患者に対して,コーヌステレスコープクラウンとインプラントを応用した咬合再構成を行い,長期にわたり安定した口腔環境が得られた.