日本補綴歯科学会誌
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第120回記念学術大会 シンポジウム2「補綴歯科治療に潜むドグマ」
補綴装置製作に関するドグマ─全部床義歯の製作法,特に印象法について─
水口 俊介
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2011 年 3 巻 4 号 p. 315-321

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抄録
全部床義歯の製作法には多くのドグマが潜んでいる.しかし超高齢社会を迎えたわが国において,各種コストを浪費するこのようなドグマが存在することは許されない.個人トレーとコンパウンド等を用いた辺縁形成による印象法が多くの大学で採用されている.しかしコンパウンドは,習熟するまでには訓練が必要であり,技術修練のための教育時間が著しく削減された現状の教育環境ではそれが達成できているかどうか疑わしい.またそのように手間をかけて製作した義歯が必ずしも患者の満足につながらないという報告は多い.われわれは,これまでの製作法や教育法を綿密に再検討し,真に適切な手法で教育しなければならない.
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© 2011 社団法人日本補綴歯科学会
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