日本補綴歯科学会誌
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専門医症例報告
睡眠時無呼吸症候群患者に対して前方整位型スプリントを応用した1症例
澁澤 真美
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2011 年 3 巻 4 号 p. 385-388

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抄録
症例の概要:患者は初診時48歳の男性.閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の特徴であるいびき,日中の強い眠気および夜間の目覚めを主訴に来院した.OSASに有効である2種の口腔内装置(OA)で対応できなかったため,前方整位型スプリント(ARS)を使用した.さらに,OSASの血小板活性化への影響を血小板凝集能検査(PAT)にて検討した.
考察:ARS使用により下顎前方位となり,気道が確保されたため,無呼吸低呼吸指数も減少したものと思われる.
結論:OSASにARSを用いたところ,OAと同様な成果が得られた.PATは陰性であったが,内科との連系を取りながら,予後の観察を行うことが必要と思われる.
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© 2011 社団法人日本補綴歯科学会
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