抄録
平成17年,わが国で初めて広島大学歯学部に4年制の歯科技工士養成機関である口腔保健学科口腔保健工学専攻が設置された.歯科技工士をオーラルエンジニアと捉え,新しいオーラルエンジニアには工学的知識・技能のほかに,生物学的知識・技能,高度専門医療やチーム医療などに関する能力が必要になると考え,教育カリキュラムを策定した.教養教育の充実,材料や機器の革新に伴う専門教育の強化,関連分野の教育の実践を目指し,特色ある授業科目を設定している.これまでの教育の結果,卒業生は多方面で活躍しており,今後とも,口腔工学として専門分野や関連分野で活躍できる人材の育成に努めていきたいと考えている.