日本補綴歯科学会誌
Online ISSN : 1883-6860
Print ISSN : 1883-4426
ISSN-L : 1883-4426
◆シリーズ:補綴装置および歯の延命のために Part 4 -歯周組織の炎症-
補綴装置の長期的安定を目指して補綴治療にかかれる歯周環境の整備
佐々木 猛
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 7 巻 1 号 p. 11-17

詳細
抄録
 補綴装置が長期的に維持,機能するためには,適合,形態がよく,清掃しやすい補綴装置を製作するだけでなく,支台歯の歯周組織および欠損部顎堤に対しても適切な歯周治療を行い,清掃性の高い状態に整備しておく必要がある.特に深い歯周ポケットと骨の形態異常は,歯周病の増悪にとって最大の危険因子であり,補綴治療に入る前に解決しておきたい病態である.その解決には,有効な歯周外科処置がいくつかあるが,各々の特徴を十分理解して,患者個々に適した術式選択を行い,治療結果の長期的安定を目指すことが重要である.また,歯周病により支持組織を失った支台歯に対し,補綴治療によっていかに機能を回復するかについても考察する.
著者関連情報
© 2015 社団法人日本補綴歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top