日本補綴歯科学会誌
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◆日本補綴歯科学会第123 回学術大会/シンポジウム3 大規模災害における歯科的対応を再考する
大規模災害時の歯科医療支援
坪井 明人
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2015 年 7 巻 2 号 p. 117-122

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抄録
2011年3月11日に発生した東日本大震災では,慢性疾患や長期にわたる治療・経過観察が必要な疾患への対応が,被災者が期待する医療支援の多くを占めていた.殊に,食事形態が自宅とは異なる避難所での生活が長期化する状況の下,義歯の有無や好調・不調が被災者の「食」に対する意欲に大きく影響することが改めて認識された.一方,災害の規模が大きくなるほど,被災地外からの支援が重要となる.その際,被災地の地域的特性や支援終了後の医療資源(人材,財源等)の縮減をも配慮した中長期的な視点を持って歯科医療・保健を提供することが必要であり,連携をスムーズに進める土台となる.
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© 2015 社団法人日本補綴歯科学会
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