日本補綴歯科学会誌
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◆企画: 第124 回学術大会/シンポジウム1 「チェアサイドとベッドサイドをつなぐ睡眠時ブラキシズムの診断と治療」
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の多様性と個別化治療への道
山内 基雄
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2016 年 8 巻 2 号 p. 140-144

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抄録

 どの領域においても疾患多様性が存在することが近年注目されてきている.疾患多様性を裏付けする要因を遺伝子変異の有無を検索するように分子生物学に求めることは,分子生物学が台頭する最近の医学界においては当然のことかもしれない.しかしながら睡眠関連疾患,とりわけ睡眠呼吸障害の病因病態は生理学を基盤として形成されるため睡眠呼吸障害の多様性を識別することは簡単ではない.本稿では睡眠生理学と呼吸生理学の理解なくして識別できない睡眠呼吸障害の多様性とその治療戦略について概説し,さらにこれらの考え方が睡眠ブラキシズムの病態生理を理解する際の一助になると考える.

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© 2016 公益社団法人日本補綴歯科学会
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