2017 年 9 巻 4 号 p. 326-331
下顎インプラントオーバーデンチャー(IOD)の製作には,従来型総義歯の治療では経験しなかった種々の補綴的配慮が新たに必要とされる.その一つとして,コピーデンチャーを利用することは,さまざまな側面から有用であることが多い.また,IODはリハビリテーションに大きく寄与していると思われるが,その過程で顎位の変化が著明に認められるケースがしばしばある.経時的変化を捉え安定的顎位を決定するためには,IODのフラットテーブル法は原法よりも簡単に実施可能で,ゴシックアーチ法のalternativeとして利用する価値があると考えられた.