日本補綴歯科学会誌
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◆企画:第2 回補綴歯科臨床研鑽会プロソ’16 /シンポジウム4 「特殊補綴装置による機能回復」
オクルーザルオーバーレイスプリントによる咬合機能回復
重田 優子重本 修伺小川 匠
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ジャーナル 認証あり

2017 年 9 巻 4 号 p. 351-356

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抄録

 オクルーザルオーバーレイスプリント(OOS)は,重度の咬耗症患者に対する,保存的・可逆的な治療法の1つである.OOSは,残存歯の咬合面を被覆する可撤性補綴装置と定義され,多くの場合,全顎補綴前の暫間義歯として用いられる.OOSは,早期・暫間的な機能および審美回復のみならず,最終補綴装置製作のための顎位の診断や,最終補綴装置の選択に役立つ.しかしながら,これまで,いくつかの症例報告が認められるものの,その適応症や使用法についてのエビデンスは確立されていない.本報では,臨床例を通しOOSの有用性および臨床的位置づけについて,また,文献的考察を踏まえOOSの適応症・使用法・注意点などについて検討する.

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© 2017 公益社団法人日本補綴歯科学会
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