日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成14年度日本調理科学会大会
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化工小麦澱粉およびトレハロースを用いたパイフィリングの調理特性
濱西 知子米山 陽子平尾 和子高橋 節子
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p. 100

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抄録

本報告では, ヒドロキシプロピル小麦澱粉(以下HP澱粉)を用いたパイフィリングを取り上げ, 各種HP澱粉およびトレハロースがパイフィリングの低温保存における物性ならびに食味特性に及ぼす影響を検討した。試料澱粉は, HP澱粉(M4, M46)および天然小麦澱粉の計3種を用い比較した。試料はアミログラフにより調製した。調製直後のHP澱粉ゲルは天然澱粉ゲルに比べ軟らかく, 凝集性が大きく, 透明性が大であった。天然澱粉において, トレハロース添加はショ糖添加に比べ凍結·解凍サイクルにおける硬さの増加抑制がより顕著であったが, HP澱粉の糖添加による差は僅かであった。官能評価においてHP澱粉のパイフィリングは天然澱粉に比べて凍結·解凍5サイクルで透明性, 食感, 総合評価において高い嗜好性を示した。

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© 2002日本調理科学会
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