日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成14年度日本調理科学会大会
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フライ油の使用限界に関する研究(X)
油の劣化判定に対するカルボニル価の影響
武智 多与理安藤 真美伊藤 知子井上 吉世大野 佳美櫻井 愛子杉山 文美高村 仁知露口 小百合中原 満子中平 真由巳西池 珠子原 知子深見 良子藤村 浩嗣的場 輝佳松井 正枝水野 千恵村上 恵山下 貴稔湯川 夏子林 淑美
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p. 44

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抄録

本分科会では、フライ油の使用限界を官能的に判定する方法として、風味点数を用いる方法を確立してきた。風味点数を判定する指標として、寄与が大きいと考えられるCOVを取り上げ、COVの差によって油を判別することが可能なのか、官能検査によって確認した。その結果、COVが新鮮油に近いレベル(COV<10)においては、COVの微妙な差まで判別できていた。しかし、COVが高くなると(COV>15)、COVの違いにより油が判別できなくなった。特に、風味点数3付近のCOVでは、ほとんど判別できなかった。以上の結果から、COV約10以下程度の劣化度合いでは、油の劣化判定に対するCOVの影響が大きいが、それ以上劣化が進むと、風味点数の判定に、他の要因が関与する可能性が示唆された。

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© 2002日本調理科学会
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