日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成15年度日本調理科学会大会
セッションID: 2B-a3
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大量調理における野菜の加熱操作方法について
*間瀬 智子
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抄録
[目的] 大量調理での標準的な加熱調理方法の設定は、少量調理に比べ決めにくいものであるが、効率的調理作業においての必要要件となる。そのため今回、大量調理における野菜の効率的な加熱調理作業の方法を探る目的で、野菜の加熱操作方法についての検討を行ったので報告する。
[方法] 試料は大根、人参、ブロッコリー、じゃがいもを用いた。各試料の料理で比較的使用する調味料で試料を調味して加熱調理した。試料の加熱には、大量調理用のアルミ製鍋とスチームコンベクションオーブン(以下、スチコンと言う。)を使用した。鍋による試料の加熱操作においては、ブロッコリーは茹で調理操作、他は野菜の煮物調理操作を行った。スチコンによる加熱操作では、蒸すと焼きの機能を使用した。試料の加熱温度変化,加熱状態を観察し、加熱機器、量,調味料の影響からの野菜の加熱調理操作の効率的方法を検討した。
[結果] 1.試料の加熱温度変化,加熱経過時間に試料による違いはみられたが、大根、人参、じゃがいもの加熱では、試料の中心温度からの加熱調理操作の方法が、鍋の場合、スチコンの場合ともに試料の加熱後の出来の再現性はよかった。 2.スチコンによる野菜の煮込み料理は、調理作業の安全性、機器内加熱スペース、加熱条件設定の点から大量調理では適当でないことが考えられた。 3.スチコンによる蒸す加熱調理では、試料の大きさ、蒸し時間、蒸し温度の設定の違いで加熱状態が異なり設定条件が決めにくく、とくにブロッコリーは見た目の出来に設定条件の影響が大きいことがみられた。
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© 2003日本調理科学会
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