日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成17年度日本調理科学会大会
セッションID: 1B-a1
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口頭発表
野菜350g以上摂取する目安について
*澤田 崇子瀬戸 美江
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キーワード: 野菜, 350g, 調理
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抄録

[目的]健康づくりのための食生活指針には「野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて」という項目があり、また、21世紀における国民健康づくり運動「健康日本21」の中では、1日あたりの成人の野菜摂取量を350g以上と推奨し、この数字が現在の野菜摂取目標値となっている。しかし、平成14年度の国民栄養調査では、1日の平均野菜摂取量は、目標とされる350gより、約80gもの野菜が不足している。本研究では、普段の食生活で無理なく野菜350gを摂取するための目安について検討を行った。
[方法] 野菜についてのアンケート調査を行った。対象は大阪府、東京都在住の学生251名とその母親 198名(調理担当者)とした。次に、東京都在住の女子学生9名を対象に、7日間の食事調査を秤量記録法を用いて行った(2003年12月から2004年1月)。さらに、大阪府の管理栄養士課程の学生75名を対象に、主食、主菜、副菜をそろえることを条件とし、使用するたんぱく質食品の重量に対して、目分量で0.5倍以上の緑黄色野菜、1.0倍以上のその他の野菜を選択し、調理を行った。その調査結果から、たんぱく質食品に対する緑黄色野菜量、その他の野菜量、総野菜量の比などを求めた。
[結果](1) 五訂食品成分表に記載されている野菜159種のうち、よく食べる野菜は、学生は19種類(11.9%)、親は28種類(17.6%)にすぎなかった。(2)できるだけ主食、主菜、副菜をそろえ、食事ごとに使用するたんぱく質食品の重量に対して、緑黄色野菜0.5倍以上、その他の野菜1.0倍以上使用することが、野菜350g摂取の目安になりうるのではないかと考える。
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© 2005日本調理科学会
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