日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成17年度日本調理科学会大会
セッションID: P-54
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ポスターセッション
管理栄養士、調理師専門学校生におけるうま味、塩味識別能力について
*山田 恒代秋山 裕美西念 幸江
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キーワード: 識別能力, うま味, 塩味
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抄録


〔目的〕近年、健康増進法が施行され、健康に対する関心がさらに増し、食の担い手である栄養士、調理師においてもその味覚を認識する必要がある。そこで、本研究では、栄養士,調理師養成施設の学生を対象として、今回は五味のうち清汁などを作る際必要なうま味と塩味について濃度識別テストを実施し、実態を検討した。
〔方法〕対象は専門学校管理栄養士学科および調理師科1年生(男子30名、女子43名 計73名)とし、2005年2月に実施した。試料は、うま味(L‐グルタミン酸ナトリウム;0%_から_0.10%)および塩味(NaCl;0_から_1.15%)とした。試料を供試温度は室温(20℃±1℃)に調整した。一回約5mlを全口腔法で試飲後、味の種類などを判定し、官能検査用紙に記入させた。また、味の好み,インスタント食品,外食などの利用状況,喫煙習慣などのアンケート調査も同時に行った。
〔結果〕うま味では、「うま味については、はっきり味がわかる」と回答した者が、全体ではうま味濃度0.05%で最も多く33名(45.2%)であった。男女別にみると女子ではうま味濃度0.05%で一番多く、男子ではうま味濃度0.04%が一番多かった。うま味については、酸味、苦味と評価する傾向がみられた。塩味では、「塩味については、はっきり味がわかる」と回答した者は塩味濃度0.25%が最も多く37名(50.7%)であった。また、男女別では、男子,女子ともに塩味濃度0.25%が一番多かった。これらの結果を踏まえ今後の学生教育に生かしていきたいと考える。今後は、さらに調理実習開講時および終了時の変化についても行っていきたいと考える。

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© 2005日本調理科学会
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