日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成22年度日本調理科学会大会
セッションID: 1P-5
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ポスターセッション
炊飯器によるご飯のおいしさ評価
*河原 ゆう子山中 なつみ小川 宣子
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抄録

【目的】電気炊飯器とガス炊飯器によって調理された飯の物性評価及び官能評価を行い,好まれる飯が炊ける炊飯器を探ることを目的とした。
【方法】炊飯中に圧力を変化させ米を躍らせる可変圧力IHジャー炊飯器(以下圧力式炊飯器),蒸気が出ないことを特徴とし超音波の微振動で米に吸水させるIHジャー炊飯器(以下蒸気レス炊飯器),ガスの強火を活かし羽釜と同じ鋳物厚釜を使用したジャー付きガス炊飯器(以下ガス炊飯器)を対象に,硬さ,粘り,外観,香り,甘みの物性評価を行った。官能評価は20,40,60代女性各20名と40代男性20名計80名を対象とし,物性評価に対応した硬さ,粘り,外観,香り,甘みの評価及び総合評価を炊きたてと炊飯後常温で4.5時間放置した飯(以下冷や)に対して行った。
【結果】塊法による硬さ応力は,圧力式炊飯器457Pa,蒸気レス炊飯器427Pa,ガス炊飯器380Paで,付着性は25J/m3,22J/m3,20J/m3,還元糖量は0.09g/100g,0.07g/100g,0.05g/100gとなった。外観の白さを測る明度はガス炊飯器,電気炊飯器の順で高く,艶と定義した飯画像の輝度値200以上の画素数もガス炊飯器が多かった。総合評価に対する官能評価各指標の影響度は炊きたて・冷や共に甘みが最も大きく,アンケートにより得られた重視する指標の結果とほぼ一致した。ガス炊飯器は還元糖量が3機種の中で最も少なかったが,炊きたて,冷や共に総合評価で最もおいしいと評価され,最も好まれていた。

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