日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成23年度日本調理科学会大会
セッションID: D1a-7
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ポスター発表
中学生の自己管理能力を高める朝食指導
個別調理実習を通して
*神戸 美恵子飯塚 彩茂木 美佐子里見 和子篠原 美希
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キーワード: 朝食, 中学生, 食育
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抄録
【目的】近年、子どもたちの食生活上の問題が深刻化しており、その改善に向け様々な取組が行われ、朝食欠食者割合は減少している。しかし、その食事内容は、必ずしも好ましいとはいえない状況にある。このようなことから、中学生が自ら栄養バランスのよい朝食を作り、健康的な生活を実践しようとする態度を育成することを目的として、朝食指導を行い、その効果について検討を行った。 【方法】平成22年8月~11月に、管理栄養士をめざす学生が、A中学校の保健委員45名を対象に「10分でつくろう!朝ごはん」の実習および栄養バランスについて指導を行い、実習終了後および数月後に家庭での実践状況についてアンケート調査を行った。実習献立は、使用器具が少なく、中学生でも短時間で容易に作れ、食材を限定せず家庭にあるもので応用できるものとし、調理実習形態は、生徒がひとりで最初から最後まで作る個人実習とした。 【結果と考察】生徒45名、教員6名、学生8名から回答を得た。75.6%の生徒が「簡単だった」と答えており、中学生でも容易に調理できたようだ。今後「家でも作ってみようと思う」生徒が約半数で、家庭でも実践しようという意欲がうかがえた。家庭での実践状況では、「簡単だった」「家族に作った」「違う料理にも挑戦したい」「これからも作っていきたい」と更なる意識の向上も見られた。実習を参観した教員からは、「普段の家庭科の授業ではグループ内の役割分担で実習を進めているので一人で作ると力がつく」「簡単なので中学生でも安心して作れて良い」などの感想を得ることができた。これらのことから、個別調理実習を通した指導は健康的な生活を実践しようとする態度を育成するための一手段として有効であると考える。
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© 2011日本調理科学会
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