日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成26年度(一社)日本調理科学会大会
セッションID: 1B-a3
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口頭ー発表
若年女性の塩味嗜好と食習慣の関連
*髙山 裕子
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キーワード: 塩味嗜好, 食習慣, 塩分濃度
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抄録

【目的】生活習慣病予防の観点から塩分を控えた食事が重要視されており,食嗜好を考慮した減塩が必要とされている。そこで,食塩摂取に関連する食嗜好と食習慣を明らかにすることを目的とし,若い女性を対象として調査を行った。
【方法】対象は,18歳~29歳の若年女性58人であった。BDHQ質問票により,習慣的な食品摂取量,栄養素摂取量といくつかの食習慣を把握し,食習慣については,補足の質問紙調査を行った。調査項目は,食行動(朝食,主食・主菜・副菜の摂取),栄養成分表示の利用,食べる速さ,食事の時刻,共食,空腹感,食事内容(献立構成:主食,主菜,副菜),食事量,温度,調理法であった。嗜好状況の把握には,おいしさ,食事の満足感により評価した。家庭で作られた料理について,塩分濃度を東亜ディーケーケー株式会社製SAT500型を用いて分析した。塩味の嗜好は,官能検査により,みそ汁,コンソメスープについて,濃度の違いによる感じ方(薄い・濃い)と,好み(好ましい・好ましくない)を調べた。これらの項目についての関連性を,各群間の関連はFriedman検定を行い,有意性が認められた場合,Wilcoxonの符号付き順位検定を用いてBonferroniの修正による多重比較を行った。
【結果】BDHQ質問票による習慣的な1日食塩摂取量は,11.6gであった。家庭のみそ汁の塩分濃度の平均値は,0.84%で標準的な範囲であり,1.2%以上の高濃度のみそ汁はなかった。1日の食塩摂取量と汁物の塩分濃度との間に関連はみられなかった。官能検査による塩味に関する食嗜好は,洋風料理の摂取,調理法,献立構成との間に関連がみられた。

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