日本調理科学会大会研究発表要旨集
平成28年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: 2P-33
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ポスター発表
学校給食における新規パンの開発
*谷口(山田) 亜樹子長谷川 織子
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抄録

【目的】現在、神奈川県の学校給食のパン食は週2日以下であり、パン協同組合ではこの現状を維持またはパン食を増やしたいと考えている。しかし、パン食は米食に比べ、残食率が高い傾向にあり、このことからパン食が減少してしまう可能性がある。そこでパン食について、時代に合わせた見直しを検討する必要があると考えた。食生活は時代とともに変化しており、嗜好、発育などが変化しているにもかかわらず、パンの原料配合は昭和時代から変わっていないのが現状である。子供達から美味しいと思われるパンを製造したいと考える。本研究では、アンケート調査を行い、パン食の利点、欠点を考え、改善できる点を模索し、さらに、新規パンの開発を行い、データを提供したいと考えた。 
【方法】神奈川県パン協同組合に協力を得て、学校給食の現状を調査した。さらに、アンケート調査を2015年5月、20歳前後の女子大学生61名を対象に、学校給食のパンに関する項目について行った。内容は学校給食のパンとご飯のどちらを好んだか、その理由について調査した。さらに、好きな種類のパンについても調査した。また、栄養価を考えたパンの開発を行なった。
【結果】アンケート調査を行ったところ、学校給食のパンとご飯では、パンの方が56%とパンが好きと答えた学生が多かった。その理由は、2週に1回しかなくて、楽しみだったから、色々な種類があっておいしいから、パンの香りが好きだから、などであった。また、ご飯の好きな理由は、パンよりも食べた感じがするから、おなかがいっぱいになり、満足感があるから、パンがぱさぱさして乾燥しておいしくなかったから、ご飯は温かいがパンは冷たかったから、などの理由であった。これらの意見を参考に、 新規パンの開発を行い、タピオカでんぷんを添加したパン、海藻を添加したパン、ホエータンパク質を添加したパンを製造し、少しでも改善できるように工夫した。また、栄養計算をして、機能性が高まる工夫を示した。

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