【目的】近年,食物アレルギーの有病者が年々増加しており,食物アレルギー有病者が多い年代は,学校給食を食べている時期と重なる。学校給食の中でもカレーライスは提供回数が多く,子どもに人気のメニューであるが,とろみ付けに小麦粉が使用されている。そこで本研究は異なるとろみ付け食材を用いたカレーの品質の違いや,使用するとろみ付け食材の種類と分量からとろみの指標となる粘度の違いを明らかにすること,そして,各々の嗜好に応じたカレーを調理するために必要なとろみ付け食材の種類や分量,具を明らかにするカレーの品質マップの作成を試みた。
【方法】小麦粉,米粉,片栗粉およびコーンスターチの4種類の粉(18〜63g)をとろみ付け食材として使用し,カレーを調理した。調理方法および分量は,エスビー株式会社が掲載しているレシピを参考とした。また,具にはじゃがいも,にんじん,玉ねぎの3種類使用した。調理終了時の色彩は色差計(日本電色工業(株),NR555)を,調理終了時から30℃まで低下させた際の粘度は音叉振動粘度計(A&D,SV-10)を用いて測定した。
【結果・考察】全てのとろみ付け食材において,温度が低下すると粘度は増加した。また食材に含まれるデンプン量が異なる為,同じ分量を使用した場合,片栗粉>米粉>小麦粉>コーンスターチの順に値が高いことが明らかとなった。また色彩値は,全てのとろみ付け食材において分量が多くなるに従い,L値が増加した。具の溶出による影響はジャガイモが最も大きいことが分かった。これらの結果を,ユニバーサルデザインフードのとろみ基準ごとに,とろみ付け食材のみのカレー,野菜を入れたカレーをマッピングした。
本研究はJSPS科研費(17K17782,21K13488)の助成を受けたものです。