日本調理科学会大会研究発表要旨集
セッションID: 1P-39
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ポスター発表
若年女性におけるコーヒー試飲率向上のための一考察
*鴨下 澄子井筒 彩香鈴木 彩音樂満 光咲
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キーワード: コーヒー, 嗜好性, おいしさ
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抄録

【目的】若年層(10歳代~20歳代)はライフスタイルが大きく変化する時期であり,ストレスを感じることが多くなる。強いストレスは心身を不安定にさせ,様々な疾患を引き起こす一因となると考えられている。コーヒーの香りにはリラックス効果が期待できる成分が含まれているとされているため,コーヒーがストレス緩和に役立つと考えられる。しかしながら,若年女性のコーヒー喫飲率は同年代の男性よりも低い。本研究では若年女性に好まれやすいコーヒーの飲み方のひとつについて考察した。

【方法】コーヒーが苦手な若年女性を被験者とし,喫飲状況調査と嗜好調査を実施した。試験食として,4種類のコーヒー(浅煎りコーヒーのブラックとミルクポーションおよび砂糖を添加したもの,深煎りコーヒーのブラックとミルクポーションおよび砂糖を添加したもの)を用いた。

【結果・考察】喫飲状況調査では,被験者の約8割がコーヒーを飲めるようになりたいと回答した。嗜好調査では,浅煎りの場合は酸味,深煎りの場合は苦味や後味の悪さを強く感じたコーヒーを苦手とする傾向が見られた。浅煎りと深煎りの嗜好性を見ると,ブラックでも,ミルクポーションおよび砂糖を添加したものでも,深煎りのほうが好ましいと回答した被験者が多かった。

 若年女性には,深煎りコーヒーのほうが浅煎りコーヒーより好まれやすい傾向があることが示唆された。また,苦手要素別に,酸味の場合はアイスコーヒーとして,苦味の場合はカフェラテ等にすると飲みやすくなる可能性がある。コーヒーの飲みやすい飲み方を知ることで少しでもストレスを緩和させ,精神的QOL向上の一助となることを期待する。

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