日本調理科学会大会研究発表要旨集
2023年度大会(一社)日本調理科学会
セッションID: P-k20
会議情報

特別企画 多様な調理法と家庭料理の伝承 ポスター発表
近畿支部の多様な調理法と家庭料理の伝承調査
—家庭での『粉もん』の調理法と食生活の意識との関連—
*東根 裕子島村 知歩谷澤 容子原 知子福田 小百合橘 ゆかり
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抄録

【目的】日本調理科学会特別研究『多様な調理法と家庭料理の伝承』の一環として,近畿の学生を対象として「家庭料理の調理法および調理器具等に関する調査」のwebアンケートを行った。全国版の質問項目に加えて,近畿の家庭料理の喫食状況と調理法についての質問項目を加えて調査を行った。本研究では,近畿地方における『粉もん』と呼ばれるたこ焼き,お好み焼き,きつねうどんなどの調理法,対象者の住形態などと調理器具の使用状況や食生活の意識などの関係について比較,検討を行った。

【方法】2022年12月~2023年2月に近畿の大学と短大の学生2,020名を対象とし,Google Formを使用して無記名のwebアンケートを配信した。回答数は893人(自宅生732名・自宅外生161名)で回収率は44%であった。

【結果・考察】たこ焼きをおもに家で作る人は44.1%,専用たこ焼き機を45.2%が使用,お好み焼きを家で作る人は64.5%,ホットプレートを68.0%が利用していた。きつねうどんは,家で作る人は33.8%,ゆでうどんと冷凍の麺利用が40.4%,だしは粉末を43.6%が使っていた。近畿6府県での比較を行ったところ,たこ焼き(お好み焼き)は,おもに家で作る,作ることが多い人は,大阪71.7(81.5)%,奈良70.5(83.6)%,和歌山68.5(86.9)%,兵庫63.6(75.7)%,京都61.4(79.8)%,滋賀56.6(80.0)%であった。粉もんの調理方法と食生活の意識との関連が見られたのは,「毎食,主食・主菜・副菜をそろえる」,「旬の食材を選ぶ」,「我が家の味を伝承したい」,「小さいころ家族と調理することがよくあった」などであった。

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