1992 年 38 巻 2 号 p. 69-86
記述目録法と抄録・索引サービスにおける書誌記述法との比較を行い,両書誌記述法の共通点および相違点を明確に示すことを試みた。入手できた書誌記述規則類および交換フォーマットのみを素材にして比較を実施し,比較結果を以下の 2つに分けて整理した。
1) 記述項目の相違
2) 各項目内の記述方法の相違
その結果,両書誌記述法における記述項目は相当程度一致していることが確認できた。また,「転記の原則」を両者とも基本に据えている点において違いはないが,抄録・索引サービスでは必要に応じて修正,翻訳等を加えることを許容しているものが多い点,併せて確認できた。その他大小さまざまな点において相違が残されているが,両者は大局的に見て,かなり近い性格を有しているものと考えられるとの結論を得た。