現在の大学図書館をめぐる重要なテーマの一つは,「公開」に関するものであり,各種の大会でもこのテーマが採りあげられ,論議が深められている。本稿は,公開に関する全国規模の調査をまとめて,全国的動向を把握し,次の点を主として考察するものである。
(1) 「公開」が各館でどのように位置づけられ,主体性をもって行われているか。
(2) 国,公,私立大学における公開サービス内容の相違を「貸出」を中心に考察し,
(3) 公開をめぐり,各館が対処すべき課題(公共図書館との相互協力,プライバシー保護への配慮等)を考察したものである。
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