抄録
おいしいものを食べ、楽しく生きてゆくと思う事は、年齢に関係なく誰もが共通して持っている気持ちである。そこで、昭和病院A4介護病棟の食べ残しの率の調査を行ったところ、喫食率が70%以下の人は16人(38%)であった。その16人を対象とした一ヶ月の栄養指導の後、主食、主菜、副菜いずれかの喫食率が上昇したのは12人(75%)であり、低下したのは4人であった。残した理由は「食欲が無い」「量が多い」の順に多くなっていた。残す理由は患者によって異なり、単に好き嫌いだけでなく自力での喫食困難や体調不良なども、喫食率低下の要因となっていた。 病院全体の患者の栄養状態を把握し適切な食事が提供できるよう、医療スタッフの方との連携の下、努力していく必要がある。