2025 年 4 巻 1 号 p. 382-395
日本混合研究法学会(Japan Society for Mixed Methods Research, JSMMR)の理事メンバーで構成された科学研究費助成金による研究によって、2020年から看護研究者を主要な対象とした混合研究法(Mixed Methods Research, MMR)の包括的なeラーニングプログラムの開発を推進してきた。この成果として、2025年春よりプログラムの提供を開始した。JSMMRの刊行する学術雑誌である本誌において、eラーニングプログラムのコンテンツをサポートするMMRを学ぶ素材の提供のために、「メソッド・カフェ:混合研究法リレー論考」シリーズを立ち上げ、研究論文を紹介し、研究デザインを解説する機会を設けることとした。シリーズの初回として、本稿は(Positive Deviance, PD)アプローチ活用による混合型研究を2本取り上げ、PDアプローチ活用とMMRの観点から解説することで、読者の理解を深めることを狙った。