2019 年 56 巻 4 号 p. 264-268
遺伝性トランスサイレチン(TTR)アミロイドーシスは,TTRの遺伝子変異が原因となり,アミロイド線維が種々の臓器に沈着し機能障害を起こす遺伝性疾患である.本症の多くの症例は小径線維ニューロパチーにて発症する.最近臨床応用された新規疾患修飾療法は,発症早期からの治療介入が最も進行抑制効果を示すため,早期診断の重要性は増し,治療反応性を鋭敏かつ定量的に評価することが重要となってきた.今回,我々の研究により,皮神経障害が本症の発症早期のみならず無症候の時期から存在することが明らかとなった.皮膚生検による皮神経脱落の解析は,本症の早期診断および病態評価に有用なバイオマーカーとして使用できる可能性がある.