自律神経
Online ISSN : 2434-7035
Print ISSN : 0288-9250
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マイクロニューログラフィー
―神経活動記録の有用性―
新藤 和雅
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2021 年 58 巻 1 号 p. 32-37

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抄録

これまでに,マイクロニューログラフィーを用いて,様々な神経活動の記録が報告されてきた.末梢神経障害では,感覚神経の神経幹内記録により加算の必要がない高い振幅の神経活動電位が記録できることから,詳細な波形の分析が可能であり,糖尿性や脱髄性ニューロパチーなどに臨床応用されてきた.また,自律神経疾患では多汗症や無汗症の病態分析や純粋自律神経不全症における特異な交感神経活動記録などが報告されてきた.著者らは,神経変性疾患の代表である筋萎縮性側索硬化症患者では,効果器の反応性に差が無くても,安静時の筋交感神経活動が健常者と比べて増加している特異的な自律神経異常があることを明らかにしてきた.

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© 2021 日本自律神経学会
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