2022 年 59 巻 4 号 p. 335-337
慢性腎不全に対する根本的な治療は腎移植であるが,ドナー不足あるいは生涯にわたる免疫抑制剤内服の必要性など大きな問題が存在する.これらの問題を解決できる方法として腎臓再生医療が注目されている.ここ数年で多能性幹細胞から各種腎臓前駆細胞の誘導が可能になり,誘導した前駆細胞を組み合わせることで高次構造をもつ腎臓構築も可能になった.また,動物の発生過程を利用し再生臓器を創出する試みでは血管や尿路が入り込んだキメラ腎臓を作ることが可能となっている.本稿ではこれらのアプローチ方法の進歩と問題について解説する.