2024 年 61 巻 4 号 p. 193-201
青色光が頭痛のトリガーや悪化に関与していることは広く知られているが,その神経機構は未だ不明な点が多い.頭痛を引き起こす侵害情報は,三叉神経脊髄路核尾側亜核(Vc)に入力,シナプスを介し上位中枢へと伝達されるが,近年,眼に強い光が入ると,Vcのニューロンが興奮することが明らかになった.本研究では,青色光の頭痛への関与を検証するために,麻酔下のラットを用い,硬膜・角膜に受容野を持つ,Vcのニューロン活動を単一細胞外記法により記録,青色光(3-10 klx)で刺激し,Vcニューロンが興奮する様子を検証した.さらに赤色光(10 klx)での刺激を行い,青色光による神経活動と比較した.その結果,青色刺激によるVcニューロンの興奮は,照度依存的に増加,さらに赤色光に対するVcニューロンの反応に比べ有意に大きいことも明らかとなった.以上の結果から,青色光により頭痛が誘発される可能性が示唆された.