The Journal of Antibiotics, Series B
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フェノキシメチルペニシリン製造中のフェノキシ醋酸の定量法第1報
フェノキシメチルペニシリン結晶中の比色定量法
井田 計治恩賀 勉木下 勝司川地 荘兵衛
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1957 年 10 巻 2 号 p. 37-39

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抄録

フェノキシメチルペニシリン (ペニシリンV,以下PcVと略記) は,Penicillium chrysogenumを培養するときフェノキシ醋酸 (以下POAAと略記) を添加すれば得られる。POAAはPcVの精製工程中で分離し難く,製法によつてはPcV製品中に混入して来るので,その量を知る必要があるが,まだその定量法は報告されていない。PARKER等1) はPOAAとクロモトロープ酸を濃硫酸中で150℃, 1~2分加熱して呈色させ,定性反応に用いているが,この方法ではPcVも呈色し,方法自体も定量法としては用い難い点がある。著者等はPOOAとクロモトロープ酸を濃硫酸中で反応呈色させ,しかもPcVの影響を受け難い方法で定量をおこなつた。

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