The Journal of Antibiotics, Series B
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Chloramphenicol Morpholine Acetateの薬理学的研究
荒谷 春恵中川 晃宗像 寿子藤井 芳郎
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1962 年 15 巻 4 号 p. 198-208

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抄録

EHRLICH等1) によつて発見されたChloramphenicolは, その後, 梅沢等2) およびGOTTLIEB等3) によりそれぞれ日本および米国の土壌から分離された放線菌からも生産されることが発見された。
近時, ChloramphenicolはPenicillinやStreptomycinにくらべ広い抗菌像をもつばかりでなく, 耐性獲得の少ない抗生物質として, とくに注目されている。ところで, Chloramphenicolは比較的水に難溶性であり, 主として経口投与されているが, そのMorpholine acetateは静脈注射を目的としてつくられた新らしい誘導体の1つである。
著者らもこの新誘導体を入手する機会を得たので, 薬理作用を検討し, さらに, Morpholine acetateならびに中塚等4~7) が先に報告したChloramphenicolの薬理作用とも比較研討し, 以下述べる結果を得た。

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