The Journal of Antibiotics, Series B
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15 巻, 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 堂野前 維摩郷, 伊藤 文雄, 螺良 英郎, 正木 繁, 田口 博
    1962 年 15 巻 4 号 p. 179-182
    発行日: 1962/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    化学療法剤耐性ブドウ球菌 (耐性ブ菌と略す) の検出率の増加と, それに伴なう耐性ブ菌感染症の増加は, 最近の化学療法ないし感染症の研究の上で重要な課題の1つとせられている。
    このような耐性ブ菌, ことにPenicillin (PC)-G, 及びPC-V耐性ブ菌に有効な薬剤として, 生合成によつてえられた6-Amino-penicillanic acidを母核とした誘導体である2, 6-Dimethoxyphenyl PC (DMP-PC) が合成され, この注射用合成PCの有効性が内外におけるシンポジアムで証せられつつある。
    われわれも最近経験した3例の耐性ブ菌感染例にDMP-PCを用いて著明な効果をみたので, ここにそれらの臨床経過を報告することとする。
  • 斎藤 誠
    1962 年 15 巻 4 号 p. 183-189
    発行日: 1962/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年, 細菌性赤痢は集団的に, または冬期にも恒常的に発生し, 風土病的様相を濃くしている。このような傾向に加えて, 昭和30年頃からストレプトマイシン (SM), クロランフェニコール (CP), テトラサイクリン (TC) に対する耐性赤痢の出現1~3)をみるようになり, 遂年増加し, 現在では入院患者の約20%を占めるにいたつている4)。またCP, TC等による化学療法の経過中, その後に分離される赤痢菌の感受性が変化し, しばしばSM, CP, TCの3剤に耐性を獲得することが3, 5)知られるにいたり, 赤痢の化学療法の上で重要な問題を提示するたいたつた。
    したがつて, 今日の赤痢の化学療法は, SM, CP, TC耐性, 赤痢の治療, 感性赤痢かち耐性赤痢への変化に対処しうる化学療法の検討が焦点となつており, カナマイシン (KM) の細菌性赤痢への応用も, その一環として広く注目されるにいたつている。このような趨勢下で著者は故長岐博士とともに, 昭和32年 (1957) 以来KMの赤痢に対する治療応用6~7) を, 若干の基礎的検討と併わせて治験を重ねてきたので, その概要を紹介してみたいと思う。
  • 真柄 正直, 高瀬 善次郎, 直江 光郎, 吉田 雄一
    1962 年 15 巻 4 号 p. 190-192
    発行日: 1962/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    われわれはPropionyl erythromycin lauryl sulfate (PELS) の提供をうけ, これについて血中, 尿中濃度を従来のErythromycin (EM) とcross overして比較検討し, また羊水, 臍帯血, 悪露への移行濃度を検し, かつ産婦人科領域の感染症に使用して, いささかの知見を得たので, その概要について報告する。
    PELSはEMの新らしい誘導体であつて, その抗菌スペクトルムは従来のEMと全く同一であるが, 従来のEMが胃酸に弱く, pH6.0ですでにその効力が減退するのに対し, PELSは酸に対して比較的安定であり, 特にグラム陽性球菌類に有効であるといわれている。
  • 大戸 輝也, 大畠 襄, 真田 孝三, 本間 光正, 吉松 俊一, 田辺 恵造
    1962 年 15 巻 4 号 p. 193-197
    発行日: 1962/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1935年のDOMAGKのProntcsilの発見にはじまる化学療法の発達と, 1940年のFLOREYのPenicillinの臨床効果の確認に端を発する抗生剤の進歩には素晴しいものがある。Penicillin以後応用されている抗生剤は20種類におよび, 細菌感染症の治療は一応完成されたかにみえた。しかし, 近年抗生剤の乱用によつて抗生剤によるアレルギ-現象, 菌交代現象, 病原菌の耐性の獲得のような好ましくない問題がおこつて来た。特に病原菌の耐性獲得は抗生剤の効果を著るしく妨げるものとして, 外科領域では耐性ブドウ球菌が最大の関心事となつている。そこで, この病原菌の耐性に打ち勝つような, 強力で副作用の少ない抗生剤の出現が待たれたわけである。最近の諸家の報告1~12)による各種抗生剤の細菌感受性の傾向をみると, Chloramphenicol (CP) とErythromycin (EM) は, ともに耐性菌発現率の比較的低い抗生剤としてみとめられている。EMは1952年MCGUIREによつてStreptomyces erythereusから分離されたもので, グラム陽性菌, Virus, Rickettia, Spirocheta, Protozcaか等に対して作用する抗生剤であるが, 経口投与で高い血中濃度を得ることが困難であつた。我々が先に整形外科領域の感染症に対する治療効果を検討したEM誘導体であるErythromycin propibnate (Ilosone)13)は, 経口投与でかなりの血中濃度を得ることができたが, 今回はSTEPHANS & ANDERSON14, 15)によつて, さらに高い血中濃度を与え, 内服時の苦味がないことをみとめられたPropionyl erythromycin lauryl sulfate (PELS) を整形外科領域の感染症に使用する機会を得たので, そめ臨床成績を報告する。
  • 荒谷 春恵, 中川 晃, 宗像 寿子, 藤井 芳郎
    1962 年 15 巻 4 号 p. 198-208
    発行日: 1962/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    EHRLICH等1) によつて発見されたChloramphenicolは, その後, 梅沢等2) およびGOTTLIEB等3) によりそれぞれ日本および米国の土壌から分離された放線菌からも生産されることが発見された。
    近時, ChloramphenicolはPenicillinやStreptomycinにくらべ広い抗菌像をもつばかりでなく, 耐性獲得の少ない抗生物質として, とくに注目されている。ところで, Chloramphenicolは比較的水に難溶性であり, 主として経口投与されているが, そのMorpholine acetateは静脈注射を目的としてつくられた新らしい誘導体の1つである。
    著者らもこの新誘導体を入手する機会を得たので, 薬理作用を検討し, さらに, Morpholine acetateならびに中塚等4~7) が先に報告したChloramphenicolの薬理作用とも比較研討し, 以下述べる結果を得た。
  • 1962年3月3日藤沢薬品ピル
    1962 年 15 巻 4 号 p. 209-215
    発行日: 1962/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1962 年 15 巻 4 号 p. 216-248,260
    発行日: 1962/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1962 年 15 巻 4 号 p. 249-260
    発行日: 1962/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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