The Journal of Antibiotics, Series B
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Aminobenzyl Penicillin (Viccillin) による細菌性赤痢患者および同保菌者の治療成績特に耐性菌に対する効果
落合 国太郎戸谷 徹造山中 敏樹
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1965 年 18 巻 5 号 p. 362-367

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抄録
近年, 赤痢菌は, Streptomycin (SM), Chloramphenicol (CM), Tetracycline (TC) 等の常用抗生物質に対し強い耐性を獲得し, この種の菌は年々増加の一途を辿つている。したがつて, 細菌性赤痢の治療, 殊にその完全除菌は非常に困難となつた。その対策としてはKanamycin, その他の新らしい抗生物質ないしは抗菌性製剤が試みられているが, 未だ完全にその目的を達するには至つていない。
従来, Penicillinは主として球菌にのみ効くとされていたが, 最近は色々な人工的合成ペニシリンがつくられ, これらは内服によつてもその効果を発揮するという。さきにわれわれは明治製菓の薬品部からAminobenzyl penicillin (Viccillin ‘Meiji’) の提供を受けたので, これを細菌性赤痢患者および同保菌者に試み, 特にその排菌に対する効果を検討したので, 以下これを報告する。
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