The Journal of Antibiotics, Series B
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外科領域におけるTetracycline-L-methylene-lysine (Tetralysal) の試用成績
田中 公一郎酒井 克治奥山 宣夫岡本 源八中尾 純一金子 弘
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1965 年 18 巻 6 号 p. 495-498

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抄録

テトラサイクリン系抗生物質は, その抗菌スペクトラムがきわめてひろく, 今なお, 種々の感染症に対する優秀な化学療法剤の1つとしてひろく用いられている。
Tetracycline-L-methylenelysine (Tetralysal)(ML-TC) は, イタリーCarlo Erba社によつて合成された新らしいテトラサイクリン (TC) 誘導体であつて, TCとアミノ酸の1つであるL-Lysineをホルムアルデヒドの存在のもとに作用させてえられた物質である。これは, 従来のTCにくらべて, 水に対する溶解度2) がきわめて大きく, 血液や組織液中で安定なので, 経口投与したのち, すみやかに高い3) 血中濃度を示し, しかも, 胃腸障害などの4) 副作用をおこすこともすくないといわれている。

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© 公益財団法人日本感染症医薬品協会
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