The Journal of Antibiotics, Series B
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いね科植物の抽出物の制癌作用について
菅山 順一鎌須賀 輝男高田 彰一高野 俊雄斎藤 伍作酒井 純雄
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1966 年 19 巻 2 号 p. 143-147

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抄録

著者らはさきに, 竹類の葉から抽出した可溶性多糖体分画が動物移植癌のあるものに制癌効果を現わすことを報告した1, 2) 。 その制癌機構は, なお明らかではないが, 制癌作用発現の様相から, このものは多くの他の制癌物質とは異質のものであろうと推定した。その後, 著者らは, この多糖体の抽出精製法に改良を加えて, 比較的高純度と思われる物質を得る方法を考案したので, その方法をいね科に属する竹類以外の植物についておこなつて, それぞれの可溶性多糖体区分を得た。そして, これらのものはEHRLICH carcinomaおよびSarcoma-180の結節腫瘍に対して, 竹類抽出物と同様な制癌効果を示したので, 報告する。

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