The Journal of Antibiotics, Series B
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小児におけるアミノベンジルペニシリンの内服療法について
吉岡 一板垣 道夫芝木 秀臣
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1966 年 19 巻 4 号 p. 288-291

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抄録

種々の半合成ペニシリンのうち, D(-)-α-Aminobenzyl peniciilin (または [D(-)-α-Aminophenylacetoamide] penicillamic acid) は, 下記のような構造式をもち, 側鎖部分にアミノ基をもつことと, グラム陰性桿菌にも抗菌作用が及ぶ点で特異なペニシリンである。経口投与でも破壊されずによく吸収されるので, 使用が容易であり, 小児疾患でも応用範囲は広いと考えられるが, 味覚と臭気の点から小児に服用させることが困難で, 適当な剤形の製作が希望されていた1, 9)。このたび下記の処方のような小児用製剤ができ, 乳幼児への経口投与をおこなう経験をえたので, 概略を報告したい。
アミノベンジルペニシリン 100mg (力価)
塩化ナトリウム 4mg
安息香酸ナトリウム 3mg
シクラミン酸ナトリウム 17.5mg
サッカリン 3.5mg
食品添加物黄色色素5号 0.6mg
無水硅酸 5mg
香料 微量
精製白糖を加えて 1.0g

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