1953 年 6 巻 2 号 p. 93-95
寒天平板拡散法による抗生物質に対する細菌の感受性測定は以前からおこなわれているが, すべて阻止帯の長さを以てしか表わされていないので, 未だScreening testの域を脱していない。最近HOYT等及びPATRICK等の実験以来, Sensitive tabletsが普及されているがそれも各種細菌の示す阻止円の大きさを比較したものである。
私はこの阻止円直径が示す細菌の発育阻止濃度を直接測定する方法について検討したので茲に報告する。使用した抗生物質はペニシリン, クロランフェニコル, テラマイシン, オーレオマイシン及びストレプトマイシンの5種で, 細菌としては, ここでは特にB. subtilis PCI219, Staphylococcus 209P, B. coli NIHJを選んだ。