1956 年 9 巻 3 号 p. 110-113
Sarkomycinを酢酸銅溶液で処理してSarkomycinの銅塩をつくり, その酢酸エチルに対する溶解性の差を利用して分割をおこない, 酢酸エチルに不溶性の部分から硫化水素による脱銅で前報1) で述べた結晶S1の他に, 新らたに結晶S2 (C14H18O6S) およびS3 (C20H26O9S2) が得られた。これらの結晶の理化学的, 生物学的諸性質を検討したが, いずれも抗菌作用をもち, EHRLICH腹水癌を移植したマウスの体重増加抑制作用および生命延長効果が認められた