The Japanese Journal of Antibiotics
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小児疾患におけるN, N'-Isopropylidene-α-aminobenzyl penicillinの治療経験
鈴木 隆
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1969 年 22 巻 5 号 p. 378-382

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抄録

N, N'-Isopropylidene-α-aminobenzyl penicillin (Hetacillin)(Natacillin ‘Bamyu’) は, AB-PC関連の新合成ペニシリン剤として研究開発されたもので, アメリカBristol社に於いてHetacillinと呼ばれ, 分子式はC19H23N3O4S, 構造式は右のとおりであり, 化学名は6-(2, 2-Dimethyl-5-oxo-4-phenyl-1-imidazolidinyl)-3, 3-dimethyl-7-oxo-4-thia-1-azabicyclo (3, 2, 0) heptan-2-carboxylic acidである。
薬理作用は, アミノペンジル・ペニシリン (AB-PC) とほぼ類似するが, 毒性が弱く, 酸による分解が少く, 胃腸ならびに筋肉内注射の吸収がすぐれ, グラム陰性・陽性菌に対し広範な抗菌スペクトルをもつ抗生物質といわれている。著者は, 札幌医大病院小児科において, 上気道炎その他の疾患について本剤の使用経験を得たので, その若干の知見を報告する。

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