The Japanese Journal of Antibiotics
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小児科領域におけるOxacillin-Ampicillin (Broadcillin ‘Banyu’) の臨床使用成績
西村 忠史小谷 泰浅谷 泰規
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1970 年 23 巻 2 号 p. 127-130

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抄録

合成ペニシリンの開発によつて, 細菌感染症の治療も新らしい段階をむかえるようになつた。 特に, 耐性ブドウ球菌感染症に対しては, Penicillinase抵抗性の製剤が次々と出され, Methylphenyl-isoxazolil Penicillin (Oxacillin, MPI-PC) も今日広く使用されている。 しかし, ペニシリンはグラム陰性菌に対しては無効であり, この点の解決に努力がはらわれた。 ところが, Aminobenzil Penicillin (Ampicillin, AB-PC) の発見によつて, グラム陰性, 陽性菌に対する有効性が証明され, 本剤が広域抗生物質として, 合成Penicillinの価値を一層高めるようになつた。 今回, 著者らに提供されたOxacillinとAmpicillinの合剤 (Broadcillin ‘Banyu’) はグラム陽性, 陰性両菌に対する有効性を発揮するようにつくられたものである。 本合剤は, Oxacillin 125mg, Ampicillin 125mg, またはOxacillin250mg, Ampicillin 250mgの配合からなつている。 著者らは, 本剤を小児各種細菌感染症に使用し, 臨床効果を検討したのでその成績をのべる。

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