1970 年 23 巻 2 号 p. 136-141
われわれは, Oxacillin-Ampicillin (Broadcillin ‘Banyu’) を膀胱炎10例および腎盂腎炎10例の計20例に使用したので, その治療成績を述べる。投与対象は, 大阪市立大学医学部泌尿器科の外来および入院患者で, 投与方法は3例は筋注によつたが, 他の全例では電解液, 糖液およびマンニトール液などとともに点滴静注した。
効果の判定は, 自覚症状および尿中細菌の消失したものを著効 (廾), 自覚症状および尿中細菌の消失のいずれかをみとめたものを有効 (+), 自覚および他覚的所見の改善のないものを無効 (-) とした。以下, 各症例の経過を簡単に報告する。