The Japanese Journal of Antibiotics
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Cephalexinの臨床細菌学的研究
川名 林治中村 国雄吉田 武志
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1970 年 23 巻 2 号 p. 195-198

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抄録

Cephaiexin (7β-(D-α-Aminophenolacetamido)-3-methylceph-3-em-carboxyiic acid) は, Cephaiosporin Cから分離された7-Aminocephalosporanic acidを母核として合成された新らしいCephalosporin系抗生物質である。
Cephalexinは, CephalorineおよびCephaiothinと異なり, 内服剤として登場した。Cephalexinは, 内服後速やかに腸管の上部から吸収され, 血中に高濃度のCephalexinが移行するといわれる。一方, 排泄も速く, 内服後数時間以内に, 内服されたCephalexinのほとんどは尿中から排泄されるという。
Cephalexinの抗菌スペクトラムは, グラム陽性菌および陰性菌に広く抗菌力を発揮し, その作用は殺菌的である。臨床的に, 種々の感染症に応用され, その有効率は80~90%に近いといわれている。
わたしたちは, Cephalexinの各種細菌に対する感受性試験をこころみたので, その結果についてのべてみたい。また, 最近の一般細菌検査に関する成績についても簡単にまとめてみたい。

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