The Japanese Journal of Antibiotics
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Chloramphenicolの母児に及ぼす影響についてI
Chloramphenicolの妊娠家兎ならびにその胎仔に及ぼす影響に関する実験的研究
国井 勝昭
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1970 年 23 巻 4 号 p. 353-362

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抄録

妊娠中の母体に薬剤を投与したばあいの, 母体, 胎児に及ぼす影響については, 数年前のサリドマイド事件1, 2) 以来, 大きな関心事となり, 盛んに論議されているところである。
Chloramphenicol (以下CP) は, 1947年EHRLICH, BURKHOLDER等によつて発見され, 現在でもなお, 日常最も頻繁に使用される抗生物質の1つである。
妊娠中に薬剤を投与する機会は多く, そのばあい, 妊婦, 胎児に対する薬剤の安全性が確認されていなければならないが, CPに関して, この問題はまだ解決されていない。
私はこの問題解決の一端として, 妊娠家兎を使用し, CPの妊娠家兎ならびにその胎仔に及ぼす影響, さらにCPの経胎盤性の胎仔移行に関して実験的検討をおこなつた。
以下, その成績を報告する。

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