The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
Print ISSN : 0368-2781
ISSN-L : 0368-2781
尿路感染症に対するRifampicinのDouble blind法による臨床評価
林田 健一郎江藤 耕作重松 俊
著者情報
ジャーナル フリー

1970 年 23 巻 4 号 p. 411-415

詳細
抄録

新抗生物質Rifampicin (以下, RFP) は, 1957年イタリアのLepetit社においてStreptomyces mediterraneiから発見されたRifamycin SVの誘導体である1)。
Rifampicin SVは, 種々の問題点から広く臨床応用されるに至らなかつたが, 1967年に至つて新らしい誘導体Rifampicin (図1) が合成され,in vitroおよびin vivoにおけるグラム陽性, 陰性菌および結核菌に対する優れた抗菌効果をもつことが証明され, 特に, グラム陽性球菌, 桿菌, グラム陰性球菌, 嫌気性菌, 結核菌に対して強い抗菌作用がみとめられた2)。また, 既存の抗生物質と交叉耐性がみとめられないところから3), 広範な臨床応用が期待されている。
今回我々は, このRifampicinと経口Cephaiosporin系抗生物質であるCephaloglycin (以下CEG) との臨床効果を泌尿器科領域における感染症についてDouble blind法によつて比較検討したので, それらの成績を報告する。

著者関連情報
© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
前の記事 次の記事
feedback
Top